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メイマオ・ジーシン
称号 魔法麻娘
所属 不明
異界 不明
発言 「出でよ!純白なる豆の精霊!」
――昼時、中華料理レストラン『麻娘飯店』からは鍋を振るう音と賑やかな客の声が響く。
厨房には鍋を振るう『超絶魔法調理人』メイマオ・ジーシンの姿が!
「辛辣なる赤き爪よ! 我に力を与えよ!」
詠唱された魔法に応じ、鍋の中に檄カラ唐辛子が召喚される!
豆腐、挽肉、花山椒……と次から次へと食材を召喚していくメイマオ!
「コレで最後よ! 炎の神よ、この一品に宿れ! 加油!」
すると鍋から炎が立ちのぼり、瞬く間においしそうな麻婆豆腐が仕上がった!

メイマオ・ジーシンの超絶魔法によって調理されるこの麻婆豆腐は、人々の心を、舌を魅了してやまない。かくして今日も、麻娘飯店は大繁盛なのでアッタ!

――っていうここまでのお話は、ぜーんぶ私のイメージ……私の理想……私の妄想……。
本当の私は中華料理店に生まれたフツーの調理師。
実際、私の麻婆豆腐って美味しいし、お店だって繁盛してる。でも魔法なんかちっとも使えないんだ。
毎日毎日、効果もない呪文を唱えながらちゃんと自分で唐辛子刻んで、挽肉炒めて、キッチリ普通にお料理してるだけ。

あー魔法使いになって、世のため人のために働きたい!
大魔王とかをバッタバッタと倒したい!
「出でよ! 大地より産まれし、純白の豆の精霊!」
とか言ってお豆腐召喚したい!

もう一回言うわよ!
「出でよ! お豆精霊『オトウフー』!」

そんな『普通の調理人』メイマオのオリジナル魔法は、今日もむなしく竹林に響く……はずだった。

「……呼んだ?」
……え? なんか今、声した?
私は恐る恐る声のした方を振り返る。

するとそこには、なんとも可愛いオトウフチックなしゃべる何かが立っていた!
「僕はトプル! フルフルお豆の妖精さ!」

なんと私、ホントに精霊を召喚しちゃったみたいです!
こうして、晴れて魔法使いになった私こと、メイマオ・ジーシンは、召喚した豆の精霊「トプル」とともに、大魔王を倒す冒険へと旅だったのでした!

――なーんて言いながら、はしゃいで旅だったのはいいものの、結局私が召喚出来るのはオトウフチックな豆の精霊「トプル」だけだった……。っていうか魔王って何!? 行けども行けどもいたって平和なんですけど!

冒険に出てから早3日。
「だいたい、トプルってフルフルして可愛いだけじゃん! どうせ一つしか魔法使えないなら、私もっとこう、人の役に立つ魔法がよかった!」
現実と理想のギャップを受け入れられない私は、ついトプルに酷い事を言ってしまう。
トプルは何も言わずにフルフル身体を震わせながら、どこかへ行ってしまった。

――その日、夜になってもトプルは戻ってこなかった。
呪文を唱えて、召喚してやろうかとも思ったけど、なんて声をかければ良いかわからなかったし、もう出てきてくれないかも、って考えて怖くなってやめた。

「メイマオ……メイマオ……」
――次の日、私はトプルの声で目が覚めた。
夜通し街を歩いていたのか、トプルの純白フルフルボディーは、心なしかばっちくなっていた。
それでも私はうれしくて、謝りたくって、トプルをぎゅっと抱きしめ……たら崩れちゃいそうなので、綺麗な水で洗ってあげた。
「メイマオ、こんなの見つけたよ。僕、きっと君の役に立つよ」
そう言って、トプルは『美味フェス』出店の広告を私に見せる。

「メイマオ、君の麻婆豆腐は、どんな魔法よりスゴい力をもってるよ!」
その時、麻娘飯店のお客さん達の笑顔が心に浮かんだ。

私、これからトプルとお豆腐買いに行ってきます!

「次回、超絶魔法調理人メイマオ『トプルと作る奇跡の味は?!』にご期待下さい!」

なーんてね!