エターナル・クロノス



キャラ紹介
キャラ名 ユッカ・エンデ
称号 時をかける整備士
所属 時計塔エターナル・クロノス
発言 「ねじ......しめ忘れちゃったかな......?」
「か...帰れなくなっちゃった?」
キャラ名 アリス・スチュアート
称号 現世の時詠み
所属 時計塔エターナル・クロノス
発言 「もとの時間に戻さなきゃ!」
キャラ名 エイミー・キャロル
称号 煉焔魔メイド
所属 時計塔エターナル・クロノス
発言 「御用をお申し付けください」
キャラ名 イレーナ・フリエル
称号 往時の神
所属 時計塔エターナル・クロノス
発言 「過去があるから今があるんですよ」
キャラ名 ステイシー・マーキュリー
称号 後来の神
所属 時計塔エターナル・クロノス
発言 「未来が一番重要よね!」
キャラ名 セリーヌ・エヴァンス
称号 現今の神
所属 時計塔エターナル・クロノス
発言 「みんな『今この時』を大切にしてね☆」
キャラ名 マダム・ヴァイオレッタ
称号 銃士魔女
所属 時の空族 ヴォラール
発言 「アレもコレもぜーんぶワ・タ・シのもの♪」

序章
”時”ーーそれは、弛むことなく進みゆくもの……

全ての世界に流れる”時”は、他の世界とは隔絶された異界で4つの要素によって制御されていた。
1つ目は、全ての時を司る時計塔『エターナル・クロノス』。
2つ目は、時計塔が正しい時流を生み出すように調整をする”整備士”と時流の均衡を見定める”時詠み師”たち。
3つ目は、過去、現在、未来のそれぞれの”時”を管理する3人の『時の女神』。
そして最後に全ての”時”の起源『イニティウム』。
これら4つの要素によって世界の”時”は平穏に、刻々と流れ続けていた。

ーー1人の少女が時計塔から不安げな表情で時流を眺めている。
彼女の名は、エターナル・クロノスの時詠み師『アリス・スチュアート』。
これまで感じたことの無い時流の歪みを感じ取ったアリスは慌てふためく。

「め、女神さまに知らせなくちゃ!」

管理者である”時の女神”たちの元へと報告に走り出そうとしたそのとき!?
異変は起きた。

時計塔が激しく揺れ始め、アリスの体が時計塔の外へと投げ出される。
時計塔周辺の景色が目紛るしく変化して……様々な世界の風景が現れては次々に消えていく。
船酔いにも似た感覚を受けて気絶したアリスを介抱したのはーー”黒猫を連れた一人の魔法使い”。

どうやら時計塔周辺の空間と他の世界とが繋がったようだった。
酷く不安定な空間は、”時間という概念”にも影響を与え、時計の針が不自然な速度で逆回転を繰り返している。

「今すぐ時計塔に戻らなきゃ」

こうしてアリスの冒険は始まりを告げたのだった。

第一章 アリス・スチュワート
私の名前はアリス。
アリス・スチュワート。

時を司る時計塔『エターナル・クロノス』で、
”世界の時間の流れ”が正しく進んでいるかを見定める”時詠み師”という役目に着いています。
あのとき……いつものように時計塔から時間の流れを詠んでいた私は、異常な”時の乱れ”を察知しました。
次々と切り替わる周辺の景色。
目紛るしく変化して……様々な世界の風景が現れては消えを繰り返していました。

急いで時の管理者である”3人の女神さま”の元に報告を向かったあの時、
私は激しい時計塔の揺れに耐えきれず、時計塔の外に放り出され、気を失ってしまいました。

ーーぺちぺちぺち。
(うぅぅ〜ん)

ーーペロペロペロ。
(!? わ、わたし何かに舐められてる!?)

私、どうやら黒猫さんに頬を舐められてたみたい……
それに黒猫さんの横には……魔法使いみたいな格好をした人?

ここ……何処だろう?
時計塔は見えるけど、周りの景色がいつもと違うような。
ハッと気がついて時計を確認すると、時計の針が不自然な速度で時計回りと逆回転点を交互に繰り返してて
今が何時なのかがまるで分からない。
目を凝らして周辺を見ると、景色の様子も定まってない。

突然、時計塔が現れて私が降ってきた。
そう魔法使いさんが教えてくれた。
どうやら”時の乱れ”はまだ続いているらしく、私は時計塔ごと別の世界に飛ばされてしまったみたい……

「アリス様、ご無事ですか?」
私のことを”アリス様”と呼ぶ、聞き覚えのある声。
声の聞こえる方を振り返ると、特徴的な耳に先が尖ってるしっぽ……女神さま付きのメイドさんだ!

聞き慣れた声にホッとしたのもつかの間、私はメイドさんから信じられない事実を明かされる。

第二章 エイミー・キャロル
わたくしの名はエイミー・キャロル。
時計塔エターナル・クロノスで、時の女神様にお仕えしております。

女神様のお食事を用意するため、外に水を汲みに出かけようとした時でした。
激しい揺れに襲われて、外に出てみるといつもとは違う異様な景色。

「一体、何が起こっているの?」

ふと上を見上げると……ア、アリス様!?
時計塔から落ちていくアリス様の姿、変わりゆく周囲の景色。
急ぎアリス様のもとへと駆け出しましたが、周りの景色が定まらず、目的地に向かっているのか分からない。

息を切らしながら必死に走り続けました……
ぼんやりした視界の奥に見えたのは、アリス様!?

アリス様のもとに駆け寄ろうとしたその時、怪しい雰囲気を放つ者たちが時計塔に向かって走っていくのを見ました。
時計塔が気になりながらも、急ぎアリス様のもとへ。

ーーん? アリス様の傍らには見知らぬ方と黒い猫。
どうやらアリス様を助けて頂いたようでした。

「感謝いたします」

その後の話でわたくしたちは、時計塔ごと異なる世界に来たということが分かりました。
そして、先ほど怪しい者たちが時計塔に入っていくのを見たことを皆さんにお話しました。

「エイミー、女神さまのもとへ急ごう……」

アリス様の一言で、わたくしたちはいつもとは違う雰囲気で佇む時計塔を目指し進み始めました。

第三章 イレーナ・フリエル
ーー『過去』『現在』『未来』
3つの”時”の均衡が、世界に流れる時間と空間……すなわち”時流”を支えている。
一つでも欠けてしまうと世界の時流は混乱を招く。

私の名前はイレーナ・フリエル。
ここ『時計塔エターナル・クロノス』で”過去の時”を管理しています。

いつものように『過去の間』で過ぎ行く時を見つめていました。
ふと窓の外の景色を眺めると、眼下には小さな街や集落、遠くには広大な大地が広がっている。
幼い頃に時計塔に憧れて、高台から時計塔を見上げていた景色とは違う……
”私は憧れの場所で、大切な役割を担っている”と外の景色を見る度に改めて思い返すのです。

「今日も、無事に”今”と”未来”を迎えられますように……」

両手を合わせて、祈りを捧げようとしたとき、時計塔を激しい揺れが襲いました。
な、なに!?この揺れは……”時流”に激しい乱れ?
急いで『過去の記録』に介入を試みます。

……警備システムは……破られている……複数の侵入者……最深部の『イニティウム』……駄目っそれを動かしちゃ!!
”現在の時”を管理する『セリーヌ』が必死に止めようとするも、侵入者にやられてしまったみたい。

時計塔の最深部に安置しているコア・システム『イニティウム』を台座から動かした影響で、時間と空間に歪みが生まれ始めました。
時計の針は不自然に回転し、安定しない空間には次々と違う世界が映って見えます。
空間の歪みの中にセリーヌが飲み込まれ、侵入者のよって持ち運ばれる『イニティウム』が『過去』として視えました。

「今すぐステイシーと合流して後を追わないと」

”未来の時”を管理する女神『ステイシー』と合流する為に飛び出した廊下には、アリスにエイミー、それに黒猫を連れた見かけたことのない方の姿。
どうやら彼女達も時計塔の異変に気がつき、私たちを探しにきたようでした。

アリスの話によると”時計塔周辺の空間”ごと違う世界に飛ばされたらしい。
その世界で出会った黒猫を連れた方と共に、異変の原因を探るためにここに訪れたと……。

私が確認した『過去』の出来事をアリス達に伝える。 彼女達も事態の深刻さに気がついたよう。
乱れた時空間の異変を元に戻す為には『イニティウム』を台座に戻し、女神3人によるそれぞれの時間管理が必要。
まずはステイシーと合流しなくては。

「行きましょう女神さま!」
同行するアリスの真剣な眼差しと頼もしい姿は、この窮地の中にあっても光輝く希望に見えました。

第四章 ステイシー・マーキュリー
え? ウチの名前?
名前はステイシー・マーキュリーで、未来の時間を管理してる”女神さま”やってるんだぁ。

ママが死んじゃってから10年くらいやってるけど、
世界中の人たちの”未来”がかかってるから大事な役目よね。

その日はすごく目覚めが悪くて、嫌な夢も見るし、最悪……ってもうお祈りの時間じゃん!
寝坊しちゃったのかな? っていうかなんか時間の感覚が変な気がするけど……
とにかく急がなきゃまた『イレーナ』に怒られちゃうよぉ。

「”未来”の時間を視なくちゃね〜♪」

ーー!? たくさん変なヤツが時計塔の中にいるんだけど、どういうこと?
もっと詳しく「未来」を視ないとっ。

……警備システムは……止まってる。 ……だから侵入者を許してるのよね。
……あ、地味な格好したオバさんと……動くウサちゃん人形?
……『現世の間』から出てきてて……ちょっと待ってよ『イニティウム』持ってんじゃん!!

っていうかさっきから視ている「未来」の映像にノイズが混じってる。
「未来」が安定していない!? 未来が安定していないということは……「過去」と「現在」が変動してるってことじゃん。
原因は『イニティウム』にありそうね。

「これちょっと、ヤバいかも?」

急いで現世の間に向かおうと『未来の間』を出ようと扉に手をかけたとき、どこかから銃声が……
もしかして、さっきのオバさんたち?

銃声が聞こえた方に進むと、大広間の隅っこを周りを伺いながら走るオバさんたちを発見!

「ちょっとアンタたち、待ちなさ……」

あれ? 動けない……何なの?
ウサちゃんが持ってる時計から変な魔力を感じるんだけど、アレかな?

「フフッ この先は行かせないのだよ」

え? このウサちゃん喋れるの?
じゃ、じゃなくてどうしよう……このままじゃ、あのオバさんが……

すると、イレーナにアリスちゃん、それからメイドちゃんと……誰?
ま、まぁ細かいことはよしとして、みんなが駆けつけてきてくれたの。

よかったぁ……もう大丈夫!
ウサちゃんには悪いけど、みんなを救うために前に進ませてもらうからね!

第五章 マダム・ヴァイオレッタ
私は『時の空族 ヴォラール』のリーダー、マダム・ヴァイオレッタよ。
アレも欲しい♪ コレも欲しい♪ この世のお宝はぜーんぶ欲しい♪
だから私は作ったの。 『空族団 ヴォラール』を。

"開発担当"兼"愛玩動物"のルドルフちゃんを筆頭に団員のみんなは私に夢中で、私のために世界中のお宝集めに今日も大忙し。

今回の狙いは時計塔の最深部にあるって噂のお宝『イニティウム』。
詳しくは知らないけど、とんでもないお宝みたい。 ってことは~欲しくなって当然じゃない?

――さ~て噂の『警備システム』とやらのお手前は……って何にも無いじゃない。
ひょっとしてスイッチでも切れてるのかしら? 普通に中に入れちゃうんだけど?
聞いてた噂とは違うけど、まぁいっかぁ。 手間が省けたし。

――私たちは塔の内部を楽々進む。 
特に障害らしい障害も無く、最深部……『現世の間』って書いて場所に辿り着いた。
中には1人の女性の姿……あれが噂の"時の女神"ってヤツかしら。

どうやら"現代の時の女神"らしく、「過去がどーの」「未来が変わる」だのとあーだこーだ小難しい理屈を並べて私たちの邪魔をしようとしている。
ちょーっとお利巧に眠ってて頂戴ね? 憐れな女神さまは麻酔弾で眠りについた。

邪魔ものが大人しくなったのを見計らって最奥へ。
そこには「いかにもお宝ですー」という感じに、歯車がいくつも複雑に組み重なった台座の上にある『イニティウム』らしきもの。
想像よりは小さいのねぇ。 でも、ピカピカ光ってるし、これでもかってくらいに安置されてるし、きっとコレに違いない!
私たちは『イニティウム』を台座から取り外す。

――カチカチカチ
なんの音?

――ガチャンガチャン
音がだんだん大きくなって……なんだか時計塔全体が鳴いてるみたい。

――ガコンガコンガコンガコン
もしかして『イニティウム』って時計塔の重要部品?

そして起こった空間の乱れ。
時計の針が不自然に回転を始め、周りの景色が目まぐるしく変わる。
空間の歪みに映って見える様々な世界の映像とこれは……子供の頃の私の姿?
そこに見えた映像は確かに子供の頃の私だった。
頭の良いお利巧ちゃんのルドルフが推察するに『イニティウム』ってのは"時空間の制御装置"なんじゃないかって。
それが本当だったら過去や未来を変えて、あーんなことも、こーんなこともやりたい放題ってことじゃない?

こ、これって単なるお宝なんじゃなくて、すっごいお宝ってことよね!!

「ルドルフちゃん、この石もっといい利用方法がありそうね!」

「で、ですが……早くここを出たほうが良いのでは?」

お互い譲らず口論が続き、珍しく執拗につっかかってくるルドルフちゃんに負けて時計塔に出ることに……
時計塔から脱出しとうとした途中で派手な格好をした女に見つかってしまった。
すると、ルドルフちゃんがサッと前に出て私にこう言ったの。

「ここは吾輩にお任せください」

たまには……カッコいいこと言ってくれるじゃない……

第六章 セリーヌ・エヴァンス
――誰かの声が聞こえる……この声は……アリス?

わたし……どうやら眠っていたみたい。 
目を開くとすぐ前にアリスの泣きそうな顔が見えた。
心配かけちゃったかな。

………………って、そうだ! 『イニティウム』は!?
侵入者たちの存在を思い出し、慌てるわたしにアリスたちが教えてくれた。
どうやら私が眠っている間に、問題はほとんど解決してるってことを。
あれからの顛末は大体こんな感じ。

侵入者――『空族団 ヴォラール』は『イニティウム』の本当の価値や役割を理解してはいなかったみたいで、『イニティウム』を単なる宝物と思って盗みに来たらしい。
あれは、この『時計塔エターナル・クロノス』を構成する重要な"コアシステム"であり"操作盤"。
正位置から動かすだけで時空間に影響を及ぼし、操作次第では過去や未来の改変ですら自在に可能なもの。

そんな重要なものを『空族団 ヴォラール』は奪おうとして……アリスたちに阻止されたみたい。
遠くで倒れている侵入者たちの姿が見える。

イレーナやステイシーの活躍も勿論あったんだろうけど、どうやらあそこに居る"黒猫を連れた見知らぬ方"の助けが大きかったみたい。
誰かは分からないけど本当にありがとう……それしか言う言葉が見つからない。

取り戻した『イニティウム』を台座の正位置に収めるとギギギギと鈍い音を立てて『時計塔エターナル・クロノス』の歯車が回りだす。
始めは小さい歯車が回り、それにかみ合うように大きな歯車が回り……次第に大きな回転を生んでいく。
周囲の時流に変化が起き始めた。
本来刻むべきはずの正しい時の流れが帰ってきたみたい。

あとは『過去の女神イレーナ』『未来の女神ステイシー』。 そしてわたし『現在の女神セリーヌ』が、それぞれの時間の流れを微調整をするだけ。

……でも気になることが一つだけ。
どうして『時計塔』の警備システムが作動しなかったのかな……。

終章
——女神さま達による"時流の調整"が進んでいる。
過去・現在・未来の時流が本来あるべき姿へと修正されていく。
その作業をじっと見つめて、私——アリス・スチュワートは物思いにふける。

全ての作業が終われば『時計塔エターナル・クロノス』周辺の空間も元の世界へと戻るだろう。
時空間の乱れによって一時的に繋がってしまった、他の世界の住人である"黒猫さんを連れた魔法使いさん"ともこれでお別れ。
本当に短い時間だったけど私たち……ううん、世界中の"時"は守られたんだ。
わたしたちは精一杯の感謝の気持ちを言葉にしてお別れをした。


——それから。
『時計塔エターナル・クロノス』にはこれまで通りの平穏が訪れていた。
『空族団 ヴォラール』の人たちは……今回の事件のお仕置きとして「住み込み作業者」としてお仕事している。
はじめはブツブツ文句を言ってたみたいだけど、なんだかんだで身体を動かすのは好きみたい。
魔女さんも話してみると結構気のいい人で、今のところは関係も良好だ
ウサギさんなんかはステイシー様にマスコット扱いされてて満更でもなさそう。

そうそう、あの時作動してなかった"警備システム"の話。
『空族団 ヴォラール』の人たちも時計塔の警備システムには相当警戒をしていたらしいんだけど、なぜか作動してなくて簡単に中に入れたっていうあれ。

その後の調査で分かったことは"ネジの締め忘れ"による動作不良。
ピンポイントに重要な箇所だったみたいで、数か所のネジの締め忘れから連鎖的にシステムエラーを呼んで……ということらしい。
すぐに担当の整備士が呼ばれる筈だったんだけど、どこにも見当たらなくて。
イレーナ様が"過去"を観て分かったんだけど、どうやらあの事件で発生した時空の歪みに巻き込まれて何処か別の世界へと漂流しているみたい。

「大変! ユッカちゃんを探しに行かなくちゃ!」

——まだまだ私たちの"時空の物語"は終わらなそうです。